スター候補選手の苦悩

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若手の有望選手を強化・育成する方針で毎年「スター候補選手」が選ばれている。具体的には、全国5地区から成績優秀者を選ぶトップルーキーと所属レース場が推薦するフレッシュルーキーがある。

トップルーキーはGIやGⅡへ積極的に斡旋され、フレッシュルーキーは地元のレース場を多く走ることができる。このほかにもトップルーキーはメディア対応やマナー講座などの講習会、フレッシュルーキーはトップクラスの選手から教えを乞うことができる実技訓練が行われる。

過去の傾向から見てもスター候補に選ばれた選手のほうが、その後活躍する可能性は圧倒的に高い。選手人生を左右するとまでいうと大げさかもしれないが、長い目で見ると選ばれた方がいいのは明らか。

ただ、その分払う犠牲も小さくないという。A級になると斡旋の間隔がかなり詰まってくる。レースが終わってすぐさま転戦ということも珍しくなく、わずかな休みでも貴重だという。

にもかかわらずスター候補に選ばれると、支部や地区の練習にはほぼ強制参加。場合によっては斡旋を辞退してでも参加しなければならない訓練もあるそうだ。さらに、フレッシュルーキーの実技訓練にかかる費用は自費など、負担もある。

「選ばれた選手しかできない貴重な経験もあるし、強くなれるとは思うので、贅沢は言えないけど…」とスター候補のひとりは話すが、選ばれたものにしかわからない苦悩もあるようだ。