~実況アナの穴目八目~

{{ good_count }}

この記事は最終更新日から1年以上が経過しています。

今回は、BOATRACE唐津で行われている裏実況放送の話の続きです。

裏実況用の放送が行われる場所は、直前予想をしているスタジオ隣にある水面が見える長机のある簡単なセットで、時間はレースのピットアウトからスタート展示・周回展示までの10分あるかないかです(ちなみに、6レースと7レースは出演者のランチタイムということで、裏実況の放送は原則ありません)。また、解説の渡辺さんは、展示が終わると直前予想をホームページに打ち込む作業があるので、時に山口アナウンサーが一人で喋ってニコ生のコメントに対応して話をつなぐなど、2人の呼吸がバッチリ合った流れで放送は進んでいきます。

また、裏実況では直前予想の時間で話が出来なかった選手情報(プライベートな話もざっくばらんに出てきます)や、出演者個々がまるで居酒屋にいるような世間話で盛り上がったりと、普段見るボートレースの放送とは全く違う、型にはまらない言葉のキャッチボールが、ファンの間からジワジワと支持の声が上がってきています。

出演者に、裏実況放送のことを聞いてみると、渡辺さんは「外れ続けると、なべちゃんねるではなく『なべの抜けチャンネル~』ってコメントで書かれ続けるし、『降板したら~』とか、好き勝手に書かれていますね(笑)。でも、こうやって書かれているということは、唐津を見てくれてることだと思いますし、コメントに参加しているファンの温かさが伝わってきます。あと、一番うれしいニコ生のコメントは『いつの間にか、唐津ばっかり買ってたよ!!』って、書かれたことですね。100円でも多く、唐津の舟券を買ってもらうのが僕らの仕事ですし、この裏実況を1人でも多くのファンに聞いてもらって、楽しんでもらえるようにしたいですね」と、理路整然としている雰囲気と共に、BOATRACE唐津に対する思いが答えで返ってきました。

また、直前予想コーナーでの凛とした表情から一変して、裏実況放送では天然ぶりをいかんなく発揮している山口アナウンサー。「以前は実況の仕事をしていたのですが、辞めた後にやり残した感がすこくあったんです。だから、このお話を頂いたときはとても嬉しかったです。ちなみに、私の素の姿は裏実況で存分に見せているので。今後は、なべチャンネルのTwitterを開設して、裏実況で普段見えない私たちの姿をアップしたりなど、様々な形でBOATRACE唐津をPRしていきますので、是非一度裏実況をクリックしてみて下さい」と。

小林習之

1969年滋賀県大津市生まれ。千葉大学法経学部経済学科卒。1991年に三重テレビのアナウンサーとして入社。1年目に、津ボートレース展望番組「津ボートレースアワー(現・ボ〜っト見せちゃいます。津ぅ)」のMCを担当したのがボートレースとの出会い。1994年にフリーアナウンサーに。テレビ埼玉「レースダイジェストBACHプラザ(現・BACHプラザ)」総合司会やBOATRACE戸田の実況が本格的な公営競技アナウンサーのデビュー。ボートレースの師匠は、スポーツ報知若松担当の井上誠之記者(師弟関係は27年)。また、ボートレース以外はオートレース、高校スポーツ(野球・サッカー・ラグビー・春高バレー)、プロ野球、Jリーグ、海外サッカー(オランダ・ポルトガル)などの実況をこれまで担当。2019年1月、BOATRACE三国の正月開催「初夢賞」をもってレース場メイン担当のアナウンサーを引退。現在は、有限会社アップライトの経営者として後進の指導を中心にあたる。