~実況アナの穴目八目~

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久々のコラムで失礼いたします。

先月中旬の津マスターズチャンピオンの仕事が終わって、直後に北陸艇王決戦をフルに実況しました。直後に、三国で5日間開催⇒GW開催と続き、合間に鳴門オールレディースの式典を担当して、今は三国の「トランスワードトロフィー2017」の実況中と、ほとんど休みなしの状態で過ごしています。実は、前回のコラムを書いた後に、色々と書きたいことは増えてきているのですが(笑)今回は、先日の三国ゴールデンウィーク開催で斡旋されていた五反田忍選手から聞いた話を書きたいと思います。

五反田選手と言えば、先月の芦屋オールレディースの優勝戦で豪快なまくりを決め、4年8ヶ月ぶりの優勝を飾りました。本来ならば、予選得点トップ通過だったので、準優勝戦で1着を取れば、優勝戦はVに最も近い1号艇が回ってくる筈でした。

しかし、準優は隣の田口節子選手に差しを許しての2着に…。結果として、優勝戦は4号艇になってしまいました。

ところが、五反田選手にとっては準優で2着になったことが、いい意味での心境の変化を与えられました。「最近、優勝もしていなかったし、優勝戦で1号艇というのは想像以上にプレッシャーが結構かかりますので。4号艇はカド位置も取れるし、自分のレーススタイルにピッタリなので、逆にやってやろうという気持ちになりました」

元々、予選得点トップだったということは、機力面では節一クラスに仕上がっている裏付けにもなります。結果は、カドから機力全開で一気に仕掛けても優勝と、五反田選手にとっては歓喜の瞬間を味わうことになりました。配当も、1号艇の選手が舟券に絡まなかったため、3連単は万舟券決着と穴党ファンには狙いどころのレースとなりました。

最近は、得点トップの選手が準優で人気に応えての1着となる場面は多いので、準優で2着になるシーンは限られます。しかし、得点トップの選手が準優で2着なれば、不良航法や待機行動違反などで枠番が繰り上がるレアなケースを除いて、優勝戦は4号艇が回ってきます。もし、こういう場面に巡り合ったら、4号艇からの頭で勝負するセオリーを必ず覚えておいて下さい。もし、万舟券になるオッズの組み合わせが多ければ多いほど、狙い目としては推奨株です。よく、レースが終わった後に、「予選得点トップだったよな~」と呟くファンは多いのですが(笑)悔しい言葉を口にする前に、このセオリーは心の中に留めておいて下さい!!

小林習之

1969年滋賀県大津市生まれ。千葉大学法経学部経済学科卒。1991年に三重テレビのアナウンサーとして入社。1年目に、津ボートレース展望番組「津ボートレースアワー(現・ボ〜っト見せちゃいます。津ぅ)」のMCを担当したのがボートレースとの出会い。1994年にフリーアナウンサーに。テレビ埼玉「レースダイジェストBACHプラザ(現・BACHプラザ)」総合司会やBOATRACE戸田の実況が本格的な公営競技アナウンサーのデビュー。ボートレースの師匠は、スポーツ報知若松担当の井上誠之記者(師弟関係は27年)。また、ボートレース以外はオートレース、高校スポーツ(野球・サッカー・ラグビー・春高バレー)、プロ野球、Jリーグ、海外サッカー(オランダ・ポルトガル)などの実況をこれまで担当。2019年1月、BOATRACE三国の正月開催「初夢賞」をもってレース場メイン担当のアナウンサーを引退。現在は、有限会社アップライトの経営者として後進の指導を中心にあたる。