~実況アナの穴目八目~

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今月9日のBOATRACE徳山(中国地区選)から始まった「地区選手権月間」は、ついにトリとなるBOATRACE鳴門の四国地区選手権を残すのみとなりました。予選も準優勝戦も、鳴門特有の軸が定まらないレースの流れに、頭を悩まされていたファンの方も多かったのではないでしょうか?

それでは、4年ぶりの四国ナンバーワンレーサーを決める「GI第60回四国地区選手権競走の」優勝戦展望をお送りします。

優勝戦メンバーは、①田村隆信片岡雅裕宮崎奨小野寺智洋市橋卓士一宮稔弘。予選1位の小野寺選手と2位の市橋選手がいずれも準優2着となり、唯一人気に応えた逃げを決めた田村選手が、優勝戦の1号艇を手にしました。

一方、田村選手の隣には、準優で冷静な立ち回りを見せて、悲願のGI初制覇を目論む片岡選手。センター枠にGI初優出を果たした宮崎選手と小野寺選手。さらに、外枠にボートレースクラシックの権利獲りを狙う徳島勢の市橋選手と一宮選手が虎視眈々と地区選Vのチャンスを狙う構図となりました。

さて、レースの展開を様々な角度から考えましたが…。どう考えても、田村選手の圧勝のシーンしか思いつきません。スタートのキレやモーターパワー、加えてメンタル面や実績面と、様々な要素を加味した結果、田村選手のV確率は90パーセントという結論になりました。相手も、片岡選手よりは水面を熟知している徳島勢に分があるという見解です。

本線は、1-56-流の8点です。出来れば、1-56-256を厚めにして、舟券作戦に臨んでみてはいかがでしょうか???

それでも、波乱を呼ぶとすれば?という半ば強引な狙い目を挙げるなら、2年ぶりの地区選Vを狙う市橋選手のまくり差しからの突き抜けで、5-1-流と5-流-1を押さえでお奨めします。ただし、この展開は追い風あるいは向い風が強く(5メートル以上)なった場合に、可能性が出てくると見ています。

田村選手が勝てば、鳴門のファンの盛り上がりは最高潮になることは間違いありません。でも、クラシックの出場権利は与えられません。それだけに、「市橋選手か一宮選手に勝ってもらって、地元のグランドチャンピオン出場権獲得のチャンスを与えて欲しいな~」という不思議かつ複雑な気分になっています。

しかし、新生・鳴門の四国地区選手権で、徳島支部の選手が笑顔で表彰式の舞台に登場することを願って、私は実況している三国でテレビを見ながら応援したいと思います。

小林習之

1969年滋賀県大津市生まれ。千葉大学法経学部経済学科卒。1991年に三重テレビのアナウンサーとして入社。1年目に、津ボートレース展望番組「津ボートレースアワー(現・ボ〜っト見せちゃいます。津ぅ)」のMCを担当したのがボートレースとの出会い。1994年にフリーアナウンサーに。テレビ埼玉「レースダイジェストBACHプラザ(現・BACHプラザ)」総合司会やBOATRACE戸田の実況が本格的な公営競技アナウンサーのデビュー。ボートレースの師匠は、スポーツ報知若松担当の井上誠之記者(師弟関係は27年)。また、ボートレース以外はオートレース、高校スポーツ(野球・サッカー・ラグビー・春高バレー)、プロ野球、Jリーグ、海外サッカー(オランダ・ポルトガル)などの実況をこれまで担当。2019年1月、BOATRACE三国の正月開催「初夢賞」をもってレース場メイン担当のアナウンサーを引退。現在は、有限会社アップライトの経営者として後進の指導を中心にあたる。