場外・電投締切が本場1分前に!

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4月1日より場外・電話投票の舟券発売締切時刻が本場締切の2分前から1分前に変更されることが発表された。これで舟券の検討時間がさらに確保されることはもちろんだが、締め切られてからの待ち時間が短縮され、より本場に近い感覚でレースを楽しむことができるだろう。

場外発売は今でこそ当たり前に行われているが、その始まりは昭和57年8月蒲郡で開催されたモーターボート記念(メモリアル)だった。準優勝戦と優勝戦の4レースが尼崎と若松で場間場外発売された(当時は「特別発売」と呼ばれた)。その時の締切時刻は、なんと本場の60分前。

元々競艇は、レースを直接観戦して楽しむ競技であると考えられ、昭和60年まで法律でレース場外での舟券発売が禁止されていた。しかし、スター選手が集うビッグレースの舟券を買いたいという声は多く、そこで考え出されたのが「特別発売」の制度だった。

当時、鳳凰賞(総理大臣杯・クラシック)、全日本選手権(ダービー)、笹川賞(オールスター)、モーターボート記念を4大特別競走と呼んでいたが、「特別発売」では、運輸大臣の承認を得て、開催日限定で発売すること、いわゆる「併売」ができるようになった。

とはいえ、その運用は非常に大変なものだったという。特に集計作業は現在のようにオンライン化されていたわけではなく、ほとんどアナログ。当時普及し始めたばかりのファクスを使って、売上伝票を送信したが、それを1枚送るだけでも3分はかかった。本場ではその票数を手入力で集計する。そのため締切1時間前という時間が必要だった。なお、レース実況も映像では送れないため、電話からの音声だけが他場に流れたそうだ。こうして行われた初の特別発売は、尼崎で6095万7000円、若松で2307万4200円、合計8403万1200円の売り上げを記録した。