日刊編集後記
2019/12/8
珍企画で勝負のテレビ東京系列、その中でも「池の水を全部抜く」シリーズは人気だが、そこで出現する生物たちは、実はレース場とも全く無縁ではない。びわこで凄まじい数となったブラックバス、福岡ボートで捕獲されたカミツキガメ、それにびわこや大村、戸田などで大量発生した藻の中にも、かつて輸入された種類があるという。それらの『外来種』にとって日本の池・沼・川などには天敵がいないので異常に繁殖して、「生態系を壊す」として問題になっている。ところが原産地ではそれらの生物は逆に『在来種』であり、その中には個体数が少なく保護が必要な状況になっている生物も少なくないとか。人間とはずいぶんと身勝手なものだ。食用として輸入したがあまり評判が良くなくてそのまま放置されたり、さらにペットだったはずが飼い切れなくなって捨てられたり…。「害獣」呼ばわりされる動物はかわいそうというしかない。