日刊編集後記


2019/11/3

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ヨブ記…旧約聖書の一書。正しい人に悪い事が起きるのは何故か?という義人の苦難をテーマにした書である。なるほど。ヨブ記って聞いた事あるけど内容は知らなかった。今日観た映画『アダムズ・アップル』はこれがテーマだったんだな。

映画を観た数日後に台風被害による浸水があった。またしても似たような地域で。不幸がふりかかったら、しかもそれが立て続けに起こったら、何故こんな目に遭わねばならないのかと自然に思うし、同じような目に遭わないために対策をとろうとする。しかし、すべての出来事に原因があるとは限らないし、天災なんてその最たるものだ。それなのに被害者にも原因があるかのような言葉をSNSでみかけた。何故なんだろうか。神話にもあるくらいだから、人類に染み付いた元型みたいなものなんだろうか。

ヨブ記の最後は「ヨブは、神がすることの理由のすべてを自分が理解できると思っていた思い上がりを恥じ、悔い改める」で終わる。すべての出来事に意味があるとい思うのは人間の思い上がりだ。原因なく起こることは起こる。本当にやりきれないが。

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from はぷち

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