日刊編集後記


2019/6/18

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稲垣えみ子さんの『寂しい生活』という本を読んでいます。元新聞社で働いていた筆者が、原発事故をきっかけに究極の節電生活をはじめるお話です。節電のためにエアコンを使わない、掃除機、電子レンジ、遂には冷蔵庫まで捨てる。しかし家電を手放すことによって、四季の移り変わりに敏感になる、太陽や風などの自然エネルギーを利用するなど、仙人の域に達してゆく筆者。わたしも山の中のぽつんと一軒家で野生の隠居生活をしてみたいという願望があるので、とても興味深く読み進めています。特に冷蔵庫を手放した件、冷蔵庫はこれから食べるものを詰め込んでおける、つまり未来の為の箱であり、これに振り回されている人は多い。冷蔵庫がなければ、今食べるものしか買えない。そうして今を生きていることに気づく。こういうの理想の生活だな~と思いつつ、冷蔵庫を捨てる勇気はまだまだ出せないかな……。

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from はぷち

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