日刊編集後記


2019/2/14

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2月は受験のシーズンだ。街中では受験生の姿もたくさん見かける。しかしながら長期にわたる少子化には歯止めがかからず、各大学・中高はその対策に躍起になっている。とくに地方の学校においては募集生徒数まで集まらず、経営は非常に厳しくなっているという。知人の業界関係者に聞くと、それに輪をかけているのが、私立総合大学の新設学部増設と付属校増設による生徒の囲い込みだ。とくに後者は、生徒減少が不安の私立中学・高校にとっても渡りに船。狙いは、創立してからある程度歴史のある女子校なんだとか。確かに、前に住んでいたマンションの目の前にあった女子校や、戦前からある母の母校も大学の付属校・系列校となり、一気に偏差値もアップした。しかし独立した男子校では進学実績をすぐに急上昇させることは難しいだろうから、スポーツなどで知名度を上げるぐらいしかないとも聞く。学校経営者にとっては「何としてもいい人材が入学して欲しい」と祈っているだろうが、こちらも受験生同様に気が気でない2月だ。

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from ヤマケイ

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