日刊編集後記
2018/3/11
東日本大震災から7年経ちました。あの日のあの時間、私は「今日は飲もまい」の取材をするため愛知への移動中で、ちょうど新横浜駅で新幹線に乗り換えようとしていました。乗り換え口を過ぎたときに発車ベルが鳴り始めたのが聞こえたので、「一本早いのに乗れるかも!」と階段を急いで上ろうとすると尋常ではないほどヨロヨロとして、前日飲み過ぎたのもあって「あれ?オレ、二日酔いなのか?」と思ったものです(苦笑)。そんな私の横を駅員がものすごい勢いで階段を駆け上がっていきました。ヨロヨロしながらも階段を上りきり、停車中の新幹線に飛び乗ったときにようやく地震なんだということに気がつきました。
新幹線は運転を見合わせることになり、状況がつかめない中、出発を待ちました。念のため2時間近く余裕を持っていたものの、運転見合わせから30分近く経ったときにこれは長くなりそうだと、松本進さんに「遅れそうです」と電話しました。松本さんは「ちょうどテレビで見て心配していたところだよ。大丈夫ならよかった」と。そのときは携帯もつながっていたんですよね。その後、新幹線の運転再開を待つよりもレンタカーで愛知を目指すべきか相談しようと編集部に電話すると、携帯はまったく通じない状態になっていました。幸い、駅にいたので、公衆電話で電話するも誰も出ません。みんな避難していたようでした。
結局、新幹線が運転を再開したのは約4時間半後の19時過ぎ。「線路の安全を点検しながら走る」とノロノロ走り、名古屋に着いたときには22時半くらいだったと記憶しています。もちろん取材日は変更となりました。
あのとき一番感謝したのはネットでテレビ中継を流してくれたことでした。新幹線内はWi-Fiが使えたので、なにが起こっているのかネットで、主にテキストで調べていたのですが、想像の範囲を超えた出来事が起こっているわけで、映像を見るまでとても実感などできません。しかし、はじめにTBSが、それにNHKが追随して地上波の放送をネットでも配信してくれ、とてつもないことが起こったのがわかったものです。
あれから7年。あの日の出来事はずっと忘れることはないでしょう。