日刊編集後記
2017/5/8
もうすぐ大相撲夏(5月)場所が始まりますね。稀勢の里の横綱昇進でチケットが売れまくり、全く手に入らな状況だそうです。ただ、ひとつくすぶっている問題があって、その件は未解決のようです。それは白鵬の国籍問題。大相撲では日本国籍を有する人しか、引退後に年寄(親方)になれません。これまでもこの壁があって、数多くの印象深い力士が日本を離れていきました。例えば朝青龍や小錦です。逆に日本国籍を取得して協会に残った人もいます。外国人力士の先鞭をつけた高見山をはじめ、武蔵丸や琴欧州らです。数々の実績を残してきた白鵬も、さすがに引退が近いと思われます。国籍というのは極めて重要なアイデンティティであることは言うまでもありません。白鵬は日本の大相撲の優勝回数の新記録を作っただけでなく、奥さんも日本人で(他の外国出身力士は同国人の奥さんも多い)、自分の名を冠した大規模な子供の相撲大会を開いたりと、普及の貢献度も高い。と同時に、お父さんはモンゴル初のオリンピックメダリストで、モンゴル相撲の横綱としても名を成した英雄。その息子がおいそれと、モンゴル国籍を捨てられないのもわかります。いろいろな考え方があるかと思いますが、これだけ外国人力士が増え、また世界中からの観戦客も増えた以上、何らかの基準を設けて、外国籍の力士も親方になれるようにすべきだと思うのですが、いかがでしょうか?