日刊編集後記


2017/4/14

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村主章枝さんやランビエールさんのスピンが好きでした。回転の速さ、ポジション、どれも美しかった。それに比べてジャンプは、転んだら絶対痛いし、助走軌道に入ると選手が急に真面目な顔するから、不安になって見ていて楽しいという感覚はありませんでした。しかも種類によって得点が違うのに、素人が見てすぐに違いが分かるようなものではなかったし、この選手はなぜ点数が良かったの?と腑に落ちないこともありました。それがトリプルアクセルという唯一正面から踏み切るわかりやすい、かつ難易度の高いジャンプで、一気にフィギュアスケートの世界に引き込んでくれたのが、浅田真央選手でした。重力を感じさせないスケーティング、海外の選手に引けを取らないスタイルの良さ、人々を熱狂させる要素が詰め込まれた、アイドルでした。ひとりの選手にこんなに感情移入出来るんだと新たな自分を発見しましたし、スポーツ観戦に熱狂する楽しさを教えてくれました。偉大な選手だったのだと改めて思います。浅田選手をきっかけにスケオタ(=スケートオタク)になった人も多いのでは?少なくとも私はそうです。

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from はぷち

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