日刊編集後記


2017/2/19

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昨日行われた3400mの重賞「ダイヤモンドステークス」に名を連ねたのは6歳以上の馬とせん馬(去勢された馬)ばかり。イキのいい4歳馬はたった1頭で、逆に今や中央競馬の平場競走には稀有な11歳馬もいた。最近の競馬は長距離のレースが少なくなっていて、たまに番組があっても出走馬のレベルが低くなっているのは明らかだ。現在の競走体系では、トップクラスの馬が走るのはほぼ2400mまでで、今年から春に2000mのGI「大阪杯」が新設された。春の「天皇賞」3200mは、長い伝統があるからこそ行われているレースと言ってもよいだろう。
かくして2400mを超える長距離戦の多くは、戦績的に行き詰まった感のある老齢馬と、種牡馬になれないので体力の限界まで走ることを義務付けられた馬たちのレースとなっている。とはいえ、競馬に造詣の深いファンにとっては、長距離の駆け引きがあるレースは、観戦するのはなかなか面白いもの。どんどん減ってしまっているのは残念だ。

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from ヤマケイ

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