日刊編集後記


2017/1/8

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W杯の出場枠が現行の32から48になるそうですね。
日本ではこの決定におおむね好意的なようですが、ヨーロッパでは否定的な声も大きく、FIFAを提訴するという話も。
個人的には「え~」という、どっちかというと否定的な気持ちです。
だって、予選がつまんなくなるじゃないですか。
これでアジアの枠は今の4.5から7程度に増えるでしょう。そしたらアジア7位でも出られるのだから、どう考えても予選に緊張感はなくなりますよ。
ドーハの悲劇の時は、アジア枠は2でした。日本は最終予選で3位となり、アメリカW杯行きを逃すことになったわけですが、3位といっても2位の韓国とは勝ち点は同点。得失点差で下回ったのです。次のフランス大会から出場国枠が32に増えて、アジア枠は3.5に。今度は日本は3位決定戦でイランを下して初めての出場を決めました。つまり、同じアジア3位だったんですよね。(ちなみに4位だったイランも、大陸間プレーオフでオーストラリアに勝ってW杯出場を決めています)
こんなぎりぎりの白熱した戦いだからアツくなれるわけで。
どうせ行けるんでしょ、ではつまんなくないですか?
こうなってくると、各出場有力国は、メンバーを落として予選を戦う感じになっていくでしょうし、そうなれば所属するクラブも主力選手を代表戦に出すのを渋ることになるのは明白です。オリンピックでもスイスのチームにいる久保が代表招集に応じてもらえず、手倉森監督はプラン変更を余儀なくされましたよね。これから始まるアフリカネイションズカップにも、ヨーロッパのクラブは選手を行かせたくなくて、選手の方も愛国心よりチームで戦いたい気持ちがある人もいて、いくつかごたごたしてます。
いまでもすでにオリンピックやユースよりもクラブ同士のチャンピオンズリーグの方が面白いし、これでW杯も相対的に価値が下がって、ますますクラブ大会ばかりが突き抜けていくんじゃないですかねえ。個々で見ても、メッシとかね、アルゼンチン代表とバルセロナではやっぱり違いますもんね。代表引退は撤回したみたいですけど…。
ま、よく考えたらこれって2026年の大会からの話ですね。それまで生きていられるかわからないので、そんなに気にしてもしょうがないかw

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from ミズムラ

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