日刊編集後記
2016/4/21
北海道新幹線が開通して1カ月近く経ちました。しかしながら、そのスタートは厳しい状況のようですね。私の周りには旅行ジャーナリストも何人かいるけれど、早速乗った人の話を聞いても評判はよろしくないようです。最も単純な理由としては「青森から少し伸びて函館につながっただけなのに、なんで『北海道新幹線開業』なの?」という疑問。その辺は“鉄ちゃん”によれば「新青森からの管轄がJR北海道だから」ということだけれど、そんなお役所話は乗客にはピンとこないでしょう。ちなみに函館から札幌まで伸びるには、まだ15年ぐらいかかるらしいです。もともとこの路線は開通前から乗車率が懸念されていて、25%前後というのが平均的な予想だとか。津軽半島や函館の人は便利になったかもしれないけれど、最終的にはJRの利用者に運賃としてはね返ってくるわけなので、お祭り騒ぎもしづらいですよね。着工の構想を立てていた時代と違って、日本の景気はずっと停滞しており人も減っています。また交通事情もLCC(低運賃の航空会社)の進出などで大きく様変わりしているのが実状。リニア同様、北海道新幹線の延長ももう一度考え直すべきではないのでしょうか…。