日刊編集後記


2015/10/17

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最近、実家に行った時に蜆のお味噌汁が出ました。
自分では面倒で作らなかったので、久しぶりの蜆のお味噌汁でした。
そんな中ふと、学生時代に習った太宰治の『水仙』という作品を思い出したのです。
学生ながらに読んでモヤモヤした、しこりのようなものが残る作品でした。
その作品では、ある主人公が蜆のお味噌汁を出されて蜆の身を食べていると、
お金持ちの女性から「そんな醜いもの、食べるものなのか」と
素朴な疑問をぶつけられます。
それを聞いた主人公は、この上ない屈辱を受けたと真っ赤な顔をして帰って行くのですが、
そこで私も素朴な疑問が生まれました。
「えっ!?蜆食べないの??蜆って貧乏な人しか食べないの?」と。
それから気になって、こっそりネットで『蜆 食べる』で検索したところ、
結構食べてる人がいるようでした。
「なぁーんだ、結構食べてる人がいるんだ」と一安心。
皆さんは蜆食べる人ですか?食べない人ですか?
その作中でも、現代みたいにネット検索して蜆を食べている人が
沢山いるとわかったら、少しは結末が変わったのでしょうか。

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from うちう

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