日刊編集後記
2015/3/28
本誌4月号の編集後記に、横綱白鵬や外人力士の報道に対して「相撲界もそろそろ『神事』か『格闘技』の二者択一をしなければまずかろう」と書いたところ、予想外に多くの方から同意の意見をいただいた。一般社会はもちろんだが、スポーツ界でも「国際化する」「外国人の受け入れ」ということには、必ずしも日本人の思った通りにはならず、時にはマイナスと思えることも受け入れなければならない。野球のガイジン助っ人だけでなく、陸上やサッカー、ラグビーなどでも、スポーツにはよくある課題だろう。柔道が前の東京オリンピックで国際的な種目になって以来、「本来の柔道精神が希薄になった」と嘆く人が多いが、それはごく当然の成り行きともいえる。自分がほんのわずか関わりがある空手にも、今度の東京オリンピックで種目に加えてもらうよう動いている人たちが少なくないが、「空手はオリンピック種目になったら変質する」と警鐘を鳴らす人もいる。