日刊編集後記
2014/10/25
今月は吉永小百合を毎日見た感じです。彼女自身がプロデュースした映画が封切られたので、その宣伝のために随分と積極的にメディアへ登場していましたね。スマスマのゲストにまで出てましたから。地上波だけでなく、BSやCSでも過去の主演作が多くの局で流され、本屋では関連のムックや出版物も平積みになっていました。さらにJR東日本のイメージキャラクターも務めているので、首都圏の駅には彼女が写ったポスターが溢れています。そのうちの1枚に、世界遺産にも登録されている毛越寺(もうつうじ)の庭園をバックに撮ったものがあるのですが、同寺に行った際、現地の観光関係者の方は「吉永さんがきれいすぎて、お庭の方がかすんじゃっていますね」と苦笑いしていました。世界遺産さえかすませてしまう"怪物"ともいえますが、女優としてはそのあまりに清廉なイメージが障害にさえなっているような気がします。彼女が出てくると、犯罪者の役でもおばあさんの役でも「吉永小百合」にしか見えないのです。まあ、団塊の世代にまだまだ多い絶対的サユリストたちは、そんなことも全く気にかけていないでしょうが…。