日刊編集後記


2014/9/23

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数日前、公園でボクシングの“スパーリング”をしていた男性が相手を殺してしまったり、柔術の稽古中に窒息死させてしまったニュースが飛び交い、それを耳にした方も多いと思います。しかし、あまり表立って報道されないまま来たけれど、もっと身近なところにも格闘技の危険は潜んでいます。何年か前から中学校で男子に武道の授業が採り入れられ、7割以上が柔道を選択する(他に剣道や相撲が選べる)のだけれど、実は柔道の初心者同士の稽古では死亡事故や重篤なケガが想定以上に多いのだそうです。もちろん導入以前に危険性は考慮されていました。しかし熟練者や部活動では骨折や関節、靭帯などのケガが多いのに対して、初心者同士だと受け身が取れないので、投げられて頭を打ってクモ膜下出血とか脊椎損傷といった深刻なダメージをこうむるケースが多いのだとか。柔道の指導経験が豊富な知人によれば、「本来は最初の1年ぐらいは受け身を中心にやるべき」という。もっとも、受け身だけやっていたら、中学生の子たちも飽きちゃうだろうけど…。中学生のお子さんをお持ちの親御様、息子さんにこのことをお伝えください。

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from ヤマケイ

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