日刊編集後記


2014/6/1

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取材活動をしていて、なにが一番いやかって、いつも話している選手が怪我をすることですよ。
レーサーが危険のある仕事であることは百も承知していますが、こればっかりは取材する側からは何もできないし、見ていてただひたすらつらい気持ちになるのみです。
5月31日、6月1日と、戸田にいつものように取材に行っていました。作間章選手が戸田の超エース57号機を引いていて気配抜群。31日は5コースからのひとまくり、そして1日は準優の3号艇。私は1日、準優の直前くらいまでピットにいて、引き揚げました。後で結果を見てびっくり。まず勝つと思われた作間が転覆失格になってるじゃありませんか。翌日の最終日には出走表に名前がありません。うわ…。
おそるおそる翌日になって昼過ぎに電話してみたところ、作間選手が電話口に出ました。その時点でとりあえず少しホッとします。聞けば、すぐに救急車で病院に運ばれて検査したところ、骨は大丈夫とのこと。しかし痛みはだいぶあるようで、また地元の病院に行って看てもらうそうです。
口調は明るかったですが…。「けっこう痛かったですよ」とかあっけらかんと言われても…。なにはともあれ、最悪の事態ではなかったようで、一刻も早くレースに復帰できることを願うばかりです。
レースのVTRを見ると、作間は3コースから2段でまくりに行っているんですよね。2コースの大峯豊がまくる態勢のその上を。そこで舟が舞い上がって転覆でした。
「絶好の差し展開なのはわかってました。でもまくりの頭で売れてましたからね。差したら4番か5番のまくり差し食らうかもしれないし。1着じゃないとだめだと思って…」
優出権利は3着までだから、そんなに無理しなくても…。でも、お客さんの舟券を買う心理まで考えてレースする選手に、感動を抱かずにはいられませんでした。本当に怪我が軽く済んで、すぐに復帰できますように…!

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from ミズムラ

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