日刊編集後記


2014/4/15

先日、俳優の蟹江敬三さんが亡くなりました。とても好きな俳優さんだったので残念です。ご冥福をお祈りいたします。遺作となった、テレビドラマの「北見志穂」は見ました。おそろしくつまらなかったです。このシリーズは、私の大好きな山田正紀の「女囮捜査官」が原作ですが、もうその原作のすばらしさを完膚なきまでに破壊したような安易な作りで、心底落胆です。しかしそれにしても癌が進行していながら、蟹江さんの演技には驚きの一言。おそらく身体は相当つらい状態だったと思うのですが、それを微塵も感じさせない、これまで通りの飄々とした姿には心打たれました。ところで、星の数ほど映画やテレビドラマに出演している蟹江さんで、私などそのごくごく一部しか知らないのですが、私個人のベストワンと言えば、なんといっても深作欣二監督の「必殺4」です。この作品自体が間違いなく傑作なんですが、蟹江さん演じる「いかけや九蔵」がもうね、凄い。千葉真一の「わらべや文七」との西部劇風の決闘は、日本映画史上に残る名アクションシーンと言ってもいいんじゃないでしょうか。その場面をキャプチャした画像がこれです。

映画好きな方、蟹江敬三さんファンで未見の方は、ぜひ観てみてください。面白さは保証しますよ。

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from ミズムラ

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