日刊編集後記


2012/7/8

………………

蒲郡マクール杯の翌日、帰京する際の新幹線で停電に遭遇した。これだけしょっちゅう出張をしていながら、停電に遭ったのは初めてだ。震度4ということだったが、それでも東京⇔新富士間が停電した。停電して初めて気がついたり、見えてくることがある。まず停車前に車内の照明が全部落ち、非常灯ひとつだけに切り替わる。停電が起きたのが運悪く熱海直前の、ほとんどトンネルばかりの所だったので、トンネル内ではほぼ暗闇となり、子供たちが騒ぎ出す。しかし停車したのは、自動制御か運転手の判断か、あるいは偶然かはわからぬが、トンネルとトンネルの間。もしトンネルの中だったら、子供たちがパニックに陥っていたかもしれない。車内の空調が落ち、だんだん暑くなってくる。「喫煙車両は換気ができないのでタバコは吸わないように」という車内アナウンスが入る。そんな中で気づいたのだが、各車両の自動ドアは全て開いた状態になる。ドアが開かなくなってしまうのを避けるのと換気のため、そして閉塞感を和らげるためだという(鉄ちゃん情報)。そして乗客が最も困っていたのは、トイレが電動のために使えなくなることで、通電後はトイレに列ができていた。最低限、トイレだけは停電でも使えるようにしてもらいたいものだ。そして、今回は地震だったから仕方のないとしても、最近のJRはあまりにしょっちゅう止まる。「安全第一」はわかるが、「時間に正確」なことも同じぐらい大切なことであり、ニホンの電車の優れた点でもあった。それが過去のものとなってきているのは寂しい。
………………

from ヤマケイ

□日刊編集後記へ