日刊編集後記


2012/5/16

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桐生のGW戦において、本誌のコラムでおなじみの土屋千明選手と土屋智則選手による姉弟対決がついに実現しました。

実は彼らの直接対決は、意外にもこれまで一度も行われたことはありませんでした。その理由は桐生の地元戦に女子選手が呼ばれることがなかったから。それが昨年のGW、千明選手をはじめ、松本晶恵選手、今井裕梨選手の3名が斡旋され、ついに姉弟対決が実現するのか思った矢先に千明選手の膝が悲鳴を上げ、3日目に無念の途中帰郷。手術をするほどの惨事となり、約半年間レースから退きました。後日、千明選手は「せっかく姉弟対決が実現するチャンスだったのに悔しい」と話していました。

今度こその思いが詰まった今回。コラム担当としては、いつ行われるのか連日ソワソワして番組表を眺めていたのですが、一向に実現される気配はありませんでした。そうこうしている間に予選が終わり、ならば準優前の一般戦かと思いきや、準優組は1回走り。ともに予選突破を果たしたものの、千明選手は9Rの5号艇、智則選手は11Rの5号艇に乗艇したため、またしてもダメ。

しかし半分あきらめかけた準優で、千明選手が5着、智則選手が5着でゴール。なんと最終日の特別選抜戦で直接対決することになったのです。さらに驚いたのが、彼らの師匠である橋本久和選手も準優5着になり、1号艇から橋本、智則、千明と師弟が見事に並んだのです。

このレースの模様はリプレイをご覧ください。
桐生5月6日10R 特別選抜B戦

激戦だったでしょ!? 千明選手のまくり差しが刺さったかと思いきや、バックで伸びる智則選手。千明選手は内の弟より、外の師匠をブロックしたため、2M行き場を無くす展開に。結果的には今一番勢いがある弟に軍配が上がり、2着は師匠、姉は毒島誠選手に競り負けて4着でした。

後日、千明選手に話を聞きました。「やっと実現しましたが、レース前はいつもの感じでしたね。『一番緊張していたのは橋本さんだったんじゃない?』って他の選手が言っていましたよ。レースは2M、トモにうまく回られちゃいましたね。先に締めておくべきでした。これが腕の差ですかね」と、念願だった姉弟&師匠との対決を楽しんだ様子。

なお、この時の気持ちを6月11日に発売される本誌マクールのコラムにて掲載する予定なので、お楽しみに!!

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from ウエスギ

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