ボートレース若松優勝選手


王冠過去の優勝選手

資さん杯(令和元年10月6日)

2夜連発のマクリ 池田雄一 予選17位から下克上V


4124 池田雄一(静岡)

若松ボートの「資さん杯」は6日に優勝戦が行われた。3号艇の池田雄一(37歳=静岡)は3コースから発進。コンマ15スタートから内艇を一気にマクって快勝。これで今年2回目の優勝を飾った。予選は17位と苦戦したが、前夜の準優では6号艇で大外6コースから思い切った全速マクリを決め、インの田頭実を含む内5人を全員撃破して優出。連日の豪快マクリで下克上を達成した。

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「攻めていく。いいレースをします」

優勝戦前にそう話していた。池田はその通りに、攻めの走りで勝った。赤い弾丸だった。

進入は1234/56。3コースからコンマ15の一艇身スタートを入れた池田。3号艇がよく目立つスリット隊形だった。池田の右隣も、左隣も付いてきていない。遅い。2コースの一柳和孝(コンマ23)も、4コースの佐藤大佑(コンマ25)も。今節のスタートへの不安を口にしていた2人が、後手を踏んでいた。さらには、インの地元・竹井貴史もコンマ24の痛恨S。

池田はグイグイと前へ出て行き、内2艇を飲み込んでいった。伸び足がいい上に、このスリット隊形。最高のチャンスであった。攻撃あるのみ。インの竹井に抵抗などさせない。1周1マークをマクリ一気。完璧に決まった。5コースの竹田吉行が外を握って回って、6コースの廣瀬将亨が差してきたが、どれも番手争いまで。

バック直線には、先頭に赤い勝負服。ぶっちぎって独走。勝負アリ。あとは悠々と周回を重ねて1着ゴール。当地では初優出で初優勝を飾った。

2着に竹田、3着に廣瀬。本命の竹井が散って、3連単は3万5千円台の配当。どよめきが起きた。

池田のインパクトは、2夜連続でもあった。

前夜の準優10Rでは6号艇で大外6コースからトップスタートを切ると、思いきった全速マクリでインの田頭実を含む内5人を、全員蹴散らした。ペラ調整で伸び仕様の足にしていったとスポーツ紙に書いてあったが、それがバッチリだった。

優勝戦日も「行き足から伸びが良かったです」と池田。足には自信があった。予選は17位と苦戦したものの、準優では予選2位通過の田頭、優勝戦では予選1位の竹井。V候補の地元強豪達を次々と沈めて、ジャイアント・キリングを達成した。

終わってみれば、池田の今節のスタート順は、3、2、1、2、2、1、3。平均スタートタイミングは0.11と早かった。安定した鋭いスタートが、Vにつながった。

これで、9月の三国に続く毎月の優勝。今年はここまで7優出2V。

昨年、デビュー17年1ヶ月でプロ初優勝をあげた遅咲きの37歳。勢いがある。

次走は常滑のGIII戦。攻めていく姿勢のある男が、再び何かインパクトのある仕事をやってくれるのかもしれない。

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(文:吉川)


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