ボートレース若松優勝選手
平成25年10月20日
ギラヴァンツ北九州杯~全国新鋭対若松歴代SG出場者~
石田政吾がイン逃走で完封V! 次は蒲郡GIへ
盤石の石田、鉄壁の走りで堅勝――。若松ボートの「ギラヴァンツ北九州杯~全国新鋭対若松歴代SG出場者~」が20日に最終日を迎えた。当地SGを経験したことのある実力者と、4000番台の若手が火花を散らしたシリーズ。注目の優勝戦は、1号艇に座った石田政吾(42歳=石川)がインからマクリも差しも寄せ付けぬインモンキーを決めて快勝。SGタイトルホルダーの名に恥じぬ戦いっぷりを披露して、今年2回目の美酒を味わった。次走は蒲郡GIへ向かう予定だ。
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一般戦とGⅢを合わせて57回優勝。GIは5回制覇。そしてSGでも1度栄冠を手にした男。石田政吾。やはり、腕が違った。
記念レースでも大崩れが少なく、2、3着を手堅くまとめる実力者が、この一般戦に来て崩れるわけがなかった。初日から1,3,3,1,1,1着というさすがの安定感。予選~準優と堂々と勝ち進んでいった。
石田のハンドルさばきを支える相棒のモーターも、回り足・出足を中心に良好な仕上がり。上がりタイムは節間1、2を争う好タイムをマーク。若松オリジナルの1周タイムでも、V戦メンバーで1人だけ35秒台を叩き出した。
そして優勝戦は1号艇。2連率は約80%の定評あるイン戦。腕良し、機良し、コース良し。まさに盤石。もう、負ける要素を探すほうが難しかった。
ホーム追い風3mの水面で始まったV戦。石田はインからコンマ19のスタートを入れた。やや慎重ではあったが、他の5人はコンマ20~30台ともっと遅かった。今節は風の影響などでスタート苦戦する選手が目立ったシリーズだったが、その中で石田だけは全走コンマ10台をきっちり維持した。その辺りの手堅さもさすがだった。トップスタート決めた石田は、そのまま有利に1マークを先制。豪快な水しぶきをあげながら、素早くインモンキーを発動。3コースからは山崎昭生が握って攻め、4コースの宮地孝四朗は差しハンドルを切った。だが、どれもこれも白い勝負服には届かない。インの石田が他艇を封じて逃走成功。1マークを抜けてバック直線に抜けると、あっという間に3、4艇身差をつけて先頭確定。誰にも自分の前を走らせず、水しぶきも浴びず。完勝。快調に飛ばした石田は、心地良さそうにゴールラインを駆け抜けていったのだった。
これが、意外にも若松水面では初V。当地名物ビクトリー花火に祝福されながらのウィニングランでは笑顔を見せた。
リズムアップして、今後は月末の蒲郡ナイターGI戦、丸亀のナイターGI戦へと参戦予定である。記念の舞台でも的確なハンドルさばきに期待がかかる。そんなナイターGIの直前に、今回の若松ナイターVで弾みをつけた意味はあっただろう。目指すは久々の大仕事――。
晩秋の宵闇、巧腕しぶく光ってみせる。