ボートレース若松優勝選手
平成25年8月25日
サッポロビールカップ
キレのある走りで1着量産中! 地元・中辻崇人がイン逃走V!
中辻の“逃質”は100%――!? 熱戦を展開した「サッポロビールカップ」の優勝戦が最終日の25日、12Rでファイナリスト6人によって争われた。実力あるメンバー揃った一戦ではあったが、1号艇に構えた中辻崇人(36歳=福岡)が、インコースからしっかりと逃走を決めて1着ゴール。今年4回目(若松で2回目)の嬉しい美酒を味わうとともに、イン逃げ連勝記録も“10”にまで伸ばした。
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炎暑にも大雨にも停電にも負けることはなかった。
今節の前検日。中辻が両手に氷を持って、脇や首を冷やしていた。どうも熱中症の手前のような症状が出たようで、少し苦笑しながら額の汗を拭った。
幸い体調は回復。初日を1着3着と手堅くまとめると、2日目からは暑さを吹き飛ばすような快進撃を披露。逃げて良し、マクって良し、差して良し。スローからでもセンターからでも俊敏に爽快に攻め抜き、予選は堂々トップ通過を果たす。セミファイナル準優もしっかりと勝って、優勝戦の1号艇をゲット。「大したことはない足」とエンジンパワーは威張れるほどではなかったが、連日巧腕を見せ、結局初日から5日目まで1着8本、3着2本の大稼ぎ。ちなみに前走地の唐津でも1着を8本連続で取って優勝。この男、勢いに乗せたら白星街道を突き進む。
今節は高い気温にくわえて、さらに大雨が降ったりと不安定な気象だったが、それも大した障害にならず、足をすくわれることもなかった。雨中決戦となった準優では、彼が登場した11Rの最中に観客席やピットが停電。スタンドも対岸大画面も真っ暗になる大アクシデントが発生したが、水面を走っていた中辻はレースに集中していて気がつかなかったようで、全く動じす。もう、何が起きてもこの男の歩みが止まることはなかったのである。
大一番の優勝戦は白カポック。もちろんインから発進。スリット隊形がほぼ横一線で、有利にイン先マイに成功。対戦メンバーは中澤和志や安田政彦、山崎哲司など油断はできない相手が揃っていたが、中辻が影を踏ませぬインモンキーで単独先頭へ躍り出る。2番手追走の加藤高史が、その力強い出足・回り足でターンごとに差を縮めてきたが、逆転は許さず。地元観衆が見守る中、1番人気の期待に応える勝利を飾ったのだった。
これで2場所連続優勝で今年は4V。リズムに乗ってきたと見て良いだろう。ちなみに、中辻がインコースに入ると過去10走すべて逃げを成功させて1着。信頼度は大きく、やはりイン戦を取りこぼさない技術力と精神力は大事である。
次走は江戸川、そして平和島と関東地区の連戦へ。もう少し暑い日は続くだろうが、残暑に負けず、中辻が白星を取りまくる。