ボートレース若松優勝選手


王冠過去の優勝選手

平成25年7月15日
アサヒビールカップ

インからゼロ台スタートV! キレのある走りで長岡茂一が快勝

3227 長岡茂一(東京)

4日間の短期シリーズで熱戦展開した若松ボートの「アサヒビールカップ」。その優勝戦が15日に行われ、1番人気に推された1号艇の長岡茂一(東京=47歳)が、インから気合いのコンマ06鋭発。1マーク先マイからしっかりとリードを広げて、昨年8月の多摩川以来、約1年ぶりの美酒を味わった。

= = = = = = = = = = = = = = =

「お待たせしたね」。優勝戦後の競技棟。長岡は慌ただしく着替えを終え、帰り支度を済ますと、共に関東へ帰る選手達の輪へ小走りで向かって行く。そして汗を軽く拭った。その表情はホッとしたようで、そして仕事を一つやり終えた男の充実感が漂っていた。

今シリーズは快勝だった。初日いきなり1号艇が回ってきたが、そこをしっかりと勝って幸先良く船出。初日から5走して1着3本、2着1本とまとめると、続く準優勝戦は3コースから得意のマクリで一撃突破。逃げて良し、マクって良し、抜いて良し。さすがはSG2勝の実力者の走りで水面を沸かせる。

大外の猛者も連日封じ込んだ。今節は阿波勝哉も出場しており、この大外のスペシャリストへの注目度も高かった。そんな相手に対し、長岡が待ったをかける。初日から毎日対戦したが、外の阿波に合わせて、自分が先攻め先マクリを打つ。してやったりといった感じで阿波封じに成功。同じ東京支部で同じマクリの名手同士の戦いは、今節は長岡のほうが一枚上だった。

優勝戦も、大外に阿波が構えていたが、1号艇を掴み取っていた長岡はインからコンマ06の会心ショット。 阿波もコンマ08を踏み込んだが、それよりも前にいたのが白い勝負服だったのである。「スタートに集中集中」とレース前に言い聞かせるようにしていたが、その集中力を発揮した。懸念は中ヘコみスタートだったが、2、3コースがコンマ11、4コースがコンマ10、5コースがコンマ07とそれぞれ鋭い踏み込み。長岡に好材料のほぼ横一線の隊形。こうなればさすがの阿波も苦しい。その間に長岡がインモンキー決めて逃走態勢を築く。阿波の最内巧差しも光ったが、バック直線で長岡がリードを広げ、2マークも先取り。そのまま先頭確保。快調に飛ばして、ゴールラインを駆け抜けていったのだった。

ウィニングランでは、ゆっくりとボートを操縦してファンの祝福の声に応えた。長岡の地元東京からは遠い若松の地でも、多くのファンが水面際で拍手していた。SG2勝を含め、これで通算83回目の優勝。彼の強さと、その人気の底力を感じた。

これが今年初V。昨夏以来約1年ぶり。意外と時間はかかった。だが、今期(5月1日~)はここまで、3優出して優勝1回、準優勝2回と好調な走りを見せている。ベテラン長岡、まだまだ健在。ファンのため、次の優勝は、そう長く"お待たせ"はさせない。


□若松TOPへ