ボートレース若松優勝選手
平成25年4月15日
西部ボートレース記者クラブ杯争奪戦競走
やっぱり赤岩 凄いわ! 赤岩善生がファンの期待に応える2節連続V
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「必ず期待に応えて優勝してから帰ります」
優勝戦を走る前、赤岩はそう言ってのけた。いつもと変わらぬクールな表情だったが、言葉には力がこもっていた。たくさんの観客が自分の舟券を買うことは百も承知。だからこそ、ファンのためにも負けない――。そんな感じだった。
そして赤岩は勝った。優勝戦はインからトップスタート。もうその時点で穴党はお手上げである。赤岩は誰よりも先に1マークを先取る。そして、今まで何人も倒してきた鋭いインモンキーを炸裂。細かいレバー操作などは本人はすべて満足していないかもしれないが、差す艇も、握ってくる艇もシャットアウトするその姿は見事だった。バックストレッチに先頭へ抜け、続く2マークも全速ターンで折り返して勝負アリ。やっぱり、やっぱり白い勝負服を着た赤岩は映える。
今節は11走して1着8本、2着2本、3着1本という成績で6日間を戦い終えた。前走地の大村一般戦が11走してパーフェクVだったので、これで合計すると22走して19勝という怒涛の白星ショーを見せたのだった。圧巻。これが、完全Vをこれまで7回も達成した男の勝負強さである。
ウィニングランは、とにかく丁寧だった。超低速でボートを走らせる彼に、多くの観衆から祝福と称賛の声が飛ぶ。拍手もあちらこちらから聞こえる。赤岩は何度も頭を下げて、笑みを見せていた。気づけば、若松名物ビクトリー花火が打ち終わってしまっても、まだ1マークのあたりで手を振っている優しいヒーローの姿があった。きっと、今年若松で優勝を飾ったどの強豪選手よりも、ゆっくりと時間を使っていたのがこの男だろう。正直、もっとあっさり済ませるものかとも思ったが、そうじゃなかった。ファンを大事にする赤岩の姿勢がそこにあったのだった。
次は常滑、蒲郡、戸田と一般戦を走る予定。もちろんどこでも優勝候補だろう。今は好リズムであるし、連続優勝を伸ばす可能性も十分。
そして、その一般戦3シリーズの後には、5月21日からSG笹川賞のビッグ戦が待つ。ファンに支持されてこそ走れる大舞台だ。
ファンの最高の期待、それに応えるべき時がくる。