ボートレース若松優勝選手


王冠過去の優勝選手

平成25年4月8日
スポーツ報知西部発刊15周年記念杯争奪戦競走

魚谷を撃破! 気合いのマクリだ! 宮田政勝が今年2V!


3734 宮田政勝(福岡)

若松ボートの4月第1弾シリーズ「スポーツ報知西部発刊15周年記念杯争奪戦競走」が8日に最終日を迎えた。注目の優勝戦は、4コースカドから発進した宮田政勝(福岡=39歳)が好スタートから内3人を豪快にマクっていき、自身10回目の優勝を地元で飾った。1番人気だった1号艇・魚谷智之は、追い上げも届かず2着に沈んだ。勝った宮田は今年6優出2Vと好調モードで今後も注目だ。

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少年の面影を残す宮田の笑顔が、カクテル光線とビクトリー花火の色鮮やかな光に照らされた。そしてゆっくりと、ゆっくりと若松の水面をウィニングラン。スタンドからは地元観客の祝福の声が聞こえる。それは最高の瞬間だった。

「嬉しかったですね。自分はいっつも見るばっかりでしたから」。若松水面では今まで優勝がなく、これが初。勝者の凱旋を終えてピットに戻ってきた宮田は、目を細めて喜んだ。

見事な勝利だった。そう感じる。

4コースからのカドマクリ。スリットでスロー3艇より半艇身ほどのぞいた宮田は、すぐにハンドルを切って内艇を豪快に締めあげていった。しかし、少々強引なマクりでもあった。本人もそれは自覚していた。ただ、優勝するためにはそうするしかなかっただろう。1号艇には実力トップで機力も充実の魚谷智之が構えていたのである。仮に魚谷にイン先マイを許してから、そこから1着を奪えたかというと、確率は低い。実際、宮田は前日の準優勝戦で、イン先マイの魚谷を差そうとしたが、差し切れず敗れた。

「今日はマクるだけ」

優勝戦前に、宮田はそう言い残していた。そして腹をくくって遂行したのだ。有言実行。それでいい。勝利への貪欲さが伝わる走りでトップを掴み取ってみせたのである。

レース後、水面際で拍手して喜ぶお客さん達を見ていたら、宮田を信じて頭舟券を勝った人が結構多かったことに気づいた。3連単配当金も、1番人気の魚谷が負けて万舟券にはならずに8千円台だった。全国各地にも宮田の舟券を買った穴党のお客さんが多かったのだろう。マクる瞬間、手に汗握ったのが想像できる。

宮田という選手は、1着を並べて勝ちまくる選手ではない。人気を集めたレースではコロッと負けたりもする。でも逆に、今回のように超大物を叩き落として存在を示す時もある。

そんなムラッ気たっぷりの宮田ではあるが、今年の流れは良い。ここまで9節走って6優出2Vと好調を維持。注目度は上がっている。「好調の要因は瓜生選手からのいろいろなアドバイスのおかげ。まだフライング休みも残ってるし、調子はどうなるか分からないですけど、今年はA1級の勝率取れるようにしたいですね」。

次走は16日からの平和島。その後、唐津、福岡、常滑と一般戦を転戦する。今年の宮田。追いかけてみて面白いかもしれない。


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