ボートレース若松優勝選手


王冠過去の優勝選手

平成25年2月4日
ビッグベアーズカップ

DR組から唯一の優出! 竹上真司が混戦シリーズをきっちりと制す


3462 竹上真司(岡山)

実力伯仲のメンバー構成だった若松ボートの「ビッグベアーズカップ」。その優勝戦が4日に争われ、1番人気に推された1号艇の竹上真司がインから危なげなく逃走を決めて優勝ゴール。約1年8か月ぶり、新ペラ制度に移行してから初めての美酒を味わった。

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きっちりと勝ち進めるということが大事である。

近畿、関東、四国の各地区戦の裏開催のため、強豪選手はそちらに出ており、手薄なシリーズだった今節。A級B級の力の差が小さく、好モーターを引いたB級選手もここぞとばかりに大いに活躍した。こういう時は、初日12Rドリームメンバーでもそう簡単には勝ち上がれず、星を取りこぼす者も目立った。伊藤啓三、奈須啓太、山崎義明、松本博昭、岡村仁の5人は優出までたどり着けずに途中で脱落する結果となっていた。

ただ、そんな中で、しっかりと白星を取っていったのが竹上真司だった。

初日から1,3,1,1,2,1,2,1,1,1着と抜群の安定感で戦線を引っ張り、ドリームから唯一のファイナル入り。堂々と優勝戦の白カポックを掴んだのがこの男である。

エンジンがすごく良かったわけではない。機力自体は大したものではなかった。2連対率20%台である。それでも本人は、舟のかかりや向きをすごく気に入っていた。乗りやすかったのだろう。レースを見ていても、生き生きとしている。時に大胆に攻め、時には冷静にさばきあげて、勝ち上がっていった。本当に強かった。

特に、多くの関係者を唸らせたのが準優の一番だった。1号艇で出走した竹上は、1マークをインから先マイするものの、隣2コースの森下祐丞の差しを許してしまい、バック直線では並走に持ち込まれてしまう。2マークは森下が先取り。森下の機力はよく仕上がっていたので、このままリードを広げられる可能性もある局面だった。ここで、竹上は外から渾身の握りマイを敢行! 45歳・ベテランの竹上なら差しを選びそうな場面でもある。それでも外マイ強襲を選んだのは、舟のかかりに自信があったから。気迫溢れる全速豪快なプレーで襲いかかった竹上は、見事に森下を叩き沈めて1着ゴール。2着の森下とは2秒の差をつけ、その存在を強く知らしめるようだった。このシーンを見ていたベテランの元選手も、「竹上の動きは他と違う」と思い、竹上の優勝を強く感じたという。

そして本人も「今節はとにかくリズムがいいです。自分が乗れている」と走りに手応えを感じていた。

迎えた優勝戦。もう、1号艇の竹上の障害は少なかった。水面状態は良好。対戦相手に強力な機力を持ち合わせる者もなし。マイペースにインを取った彼は、コンマ11のスタートを決める。2コースの山本光雄、3コースの高橋英之もほぼ同体スタート。こうなれば、インの竹上が先マイに持ち込む。2、3コースはそれぞれ差しハンドルのタイミングが遅れて、どれも届かず。4コースの森下も思い切り差しハンドルを切ったが、それも2番手争いまで。インモンキーを決めた竹上が一気にぶっちぎってバックストレッチ先頭。そのまま悠々とトップを走り、優勝を果たしたのだった。

これが今年初優勝。約1年8か月ぶりのVである。意外だった。だが、これで長いトンネルを抜けて復調の兆しが見える。1月は児島正月戦で優出、常滑一般(準優6着)、そして今回の若松で優勝とリズムも上々。現在はA2級に落ちているが、今期はA1級復帰ペースの勝率を稼いでいる。きっとまた返り咲くだろう。来年は、地区戦のほうにいてほしい選手でもある。

今月は次走の下関、そして三国の一般戦を走る予定。若松で掴んだ好リズム、そう簡単に崩さないだろう。今年は、竹上がきっちりと勝ち進む。


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