かっぱの部屋 かっぱくん日記


2012/5/26
《河童の部屋》~武藤綾子選手インタビュー~

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ルールル♪ルールル♪ルルル♪

最近のプロ野球界では、

ヤクルトの宮本慎也選手や

日本ハムの稲葉篤紀選手などなどなど、

プロ入り20年前後の選手が頑張って、

いっぱい盛り上げてくれているけども、

ここ福岡支部女子の中にも、

今年デビュー20年で、まだまだ元気な選手がいます!

1992年デビューの武藤綾子選手です!

しぶとい走りが持ち味で、

女子王座優出歴も複数回あって、

何度も見せ場を作ってきた福岡の中堅レーサーなのだ。

いや、もうベテランって呼ぶのかな?

今年夏の若松女子王座にも出場は濃厚で、

もちろん大注目の1人なわけで!

そんな武藤選手に、

プロ生活20年の思い出エピソードはもちろん、

若松王座についての思いも語ってもらいましたーあ♪

インタビューの最後に
武藤綾子選手のサイン入りプレゼント受・付・中!

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

とにかく緊張の新人時代

――デビュー20年目! 早かったですか? それとも長かった?
武藤 いやー、早かったですね。あっという間でした。まさか20年もやっているとはね。私が初めて競艇を見たのは、東京の平和島でした。当時、池袋に住んでたんですけど、平和島ボートに自転車で1時間くらいかけて行ってレースを見たことを今も覚えてます。

――東京に住んでたんだ! デビュー戦は芦屋だけど、その当時の思い出話を聞きたいのだ♪
武藤 この芦屋は3日間レースで、6着6着5着でしたね。あっという間に終わりましたねぇ。何が何だか、ちょっとよく分からないような感じでした。でもね、今もよく覚えていることがあって。宿舎のことなんですけど(笑)。

――宿舎の思い出?
武藤 そう。渋田治代選手(67期)、小松原恵美選手(66期)、岩崎芳美選手、そして私の4人部屋だったんですけどね。私と岩崎さんは71期の同期。デビュー戦ですから、すごく緊張してました。部屋でも先輩達に失礼のないように気を使って。そんな中、岩崎さんがコーラを飲もうとしたんです。布団の上に正座して、きちんとした姿勢でね(笑)。でも、かなりの緊張で、手に持ったコーラが知らずに揺れてたんでしょうね。プシュッて空けた時に、先輩の渋田さんや小松原さん達の布団のほうに、ブッシャアア!って(一同笑)。それが忘れられなくて(笑)。

――新人の岩崎選手かわいい!(笑)。でも、先輩達は怒ったんじゃ。
武藤 いえ。渋田さんも小松原さんも優しい先輩なので『いいよいいよ、気にしないで』って許してくれてました。それでも、岩崎選手はひたすら『すいません! すいません』って謝ってるのが印象的でしたね。

――武藤選手が新人の頃は競艇と呼ばれてたけど、この時代の先輩達ってどうだった?
武藤 先輩達は強かったし、怖かった人もいました(苦笑)。でも、厳しくて怖くても、その分優しかったり。尊敬できる先輩達でした。特に福岡には強い選手が多かったですよ。

――厳しさと優しさ…! 面白かった女子先輩とかはいなかった?
武藤 うーん、私が若い頃は、先輩達の面白みが分からないくらい緊張してたから。ただ、最近は大山博美さんや渋田さんとか面白くて、鳥居智恵さんも楽しい方ですけどね(笑)。(新人の頃は)とにかく緊張でした。

レーススタイル

――そんな武藤選手は、デビューして初めての優出が若松なのだ。
武藤 ああ! それは覚えていますよふふふ。嬉しかったですねぇ。だから、今も若松水面は好きですよ。

――今と20年前だと、若松水面の印象も違ったりしない?
武藤 そうそう、昔の若松はすごく狭い印象があったんですけどねー。でもそれから、オッズ盤(バック側)のほうが少し広がったようで、今の若松は握って回れる良い水面だと私は思います。全国的に見れば決して広くはないけど、私は乗りやすく感じます。狭いほうが、私のレースパターンだといいですし。

――武藤選手のレースパターンって?
武藤 極力、握って回るようにはしてます。

――そうかぁ、狭い水面は落として回る人もいるから、握れる人は有利なんだ。ちなみに、武藤選手の若松成績を見ると、2・3着が多いよ。
武藤 それは多分、スタートが遅いからですよ。いや“多分”じゃない。間違いなく(笑)。当然、1マークは後手後手になってしまって。でもその分、1マーク後に他の艇を追い上げていく技術は身についたと思うんですよ。

――うん。武藤選手の道中の粘りはすごいからね。若い頃から、道中の走り方を勉強してたの?
武藤 それはですね、いろんな人のレースを見ましたし、元福岡支部の寺田千恵さんが、私にいろいろ道中の走り方を教えてくださったんです。そこで、レース中の自分のポジション取りを学びました。これがレースでは一番大事なんだと思います。寺田さんの存在は大きかったです。

――ちなみに、武藤選手の性格は負けず嫌いと思う?
武藤 いや、そんなことないと思います。もっと負けず嫌いな方は上にたくさんいらっしゃるから(笑)。

――負けず嫌い多いんだ。そんな負けず嫌いさんが揃うのが、GI女子王座だよね。
武藤 そうですね。私はなんだか女子王座とは縁があって、そこそこの成績を取らせてもらっています。

――今年3月の多摩川女子王座はどうだった? 良かった点とか。
武藤 うーん、良かった点は“何もしなかったこと”かな。あまり試運転をしなかったんですよ。少しだけ乗って、そのかわり、あとは頭の中で試運転をして。

――頭の中で試運転?!
武藤 そう、自分の頭の中で試運転(笑)。私は実際に水面で乗ると、調整する感覚が弱いみたいなんですよ。回ってるとか回ってないとか、そういう判断する感覚がいまひとつ鈍いような。何度も何度も試運転をすると、逆に迷いが生まれてどんどん舟足を崩しちゃうの(笑)。だから、あえて、頭の中で試運転をして、よく考える。この方法は、何度も水面に出ないから、気持ちも落ち着いてレース本番に望めます。そこが良い点じゃないかな。

――なるほどぁ。そういう考え方もあるんだ! 多摩川は田口選手が勝ったけど、優勝戦見てた?
武藤 ピットで見てましたけど、優勝戦1号艇のプレッシャーの中でゼロ台のスタートをいけるというのが本当に凄い。自分が同じ立場になったとして、インからあのスタートいく自信はないです(笑)。私は、とにかくスタート力をつけて、スタートの自信をもうちょっとつけていかないと。

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